「大丈夫だ、心配するな。芹香はとにかく自分の身を守ることを一番に考えるんだ」


「自分の身を守るって……それって……」


「……ゲームを続けるんだ」


「怜央……」


風がいっそう強くなり、校庭に立つ木がおおきく揺れる。


「今はもう、他人の命にかまっている暇はない」


「でもっ……」


「頼むから!!」


あたしの言葉を怜央はさえぎり、あたしを強く抱きしめた。