「人殺し!! あんたは人殺しよ!!」


和花の声を後方に聞きながら、あたしは出口へ向かって走った。


和花、和花、和花……一番の親友、大切な友達。


外の風を感じ、病院の防犯シャッターが下ろされる音を後ろに聞きながら、あたしはその場に倒れるようにしてうずくまった。


ごめんなさい……。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」


あたしは何度も何度もそう言い、窓ガラスに張り付いて苦痛に呻く和花の最期の顔から目をそむけたんだ……。