「さっきの街の地図。この街に似てなかった?」


「……うそ……」


あたしはそこまで気がつかなかった。


でも、言われてみればそうかもしれない。


ゲームと現実が巧妙にシリンクしている世界だ。


思えばレベル1の時、家の見取り図も同じだったじゃないか。


「芹香、地図ある?」


「ちょっと待ってて」


あたしはそう言うと、すぐに部屋を出た。