怜央を説得しようにもあんなに喧嘩をしたばかりだし、しばらくはゲームの話は出さない方がいいだろうし。


グルグルと終わりのない思考回路に迷走していると、玄関のチャイムがなった。


廊下を掃除していたお母さんが、すぐに玄関を開ける音が聞こえてきた。


「あら、和花ちゃん。今日も来てくれたの?」


いつもよりワントーン高いお母さんの声。


和花!?


あたしはパッとソファから立ち上がり、そのままの勢いで玄関まで出て行った。


「芹香、すっかり元気そうじゃない」