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次に目を覚ました時、窓の外の明かりはオレンジ色になっていた。


もう夕方なんだ……。


起きた時の感覚は随分とすっきりしていて、薬が聞いたのだとわかった。


自分の額に手を当ててみると、ヒヤリと冷たいくらいだった。


汗をかいたせいで喉はカラカラに乾いていて、ベッドわきのテーブルに目をやると茶碗と薬はかたずけられ、代わりにペットボトルの水が置いてあった。


お母さん、ありがとう。


心の中でそう言い、起きて水を飲む。


口の中に広がる常温の水は生き返るようだった。