「ゲーム……。これも、携帯ゲームだったの」


「……は?」


「レベル2は巨大迷路からの脱出だったのよ。


怜央が迷路に入ろうって言った時に、あたし、これがゲームだって気が付いたの。本当は入るのがこわかった。


でも、行かなきゃ。あたしが行かなきゃ、次の大切なものが奪われてしまうから……!」


「なに、言ってんだよ……」


タオルを持っていた怜央の手が、あたしからするりと離れて行った。


……え?