☆☆☆

それから数分後。


空から薄明かりが差しこみ、昼間の明るさがあたりを包み込んでいた。


「天気、回復したな」


怜央が空を見上げてそう言う。


「本当だね。思ったより早く台風が通り過ぎたのかな?」


雨上がりの空には虹がかかっていて、すごく綺麗。


すると怜央が、歩道脇にあるバス停の前で立ち止まった。


「どうしたの?」