勿論、小春は大志に襲いかかってなどいない。 ただ、並んで歩いていただけ。 「ヤダなー。 ワタシも今までこんな風に思われてたのかなー」 繭が困った様に笑った。 ・・・・・・・何が嫌だと言うんだ。 嫌なのは、襲いかかる巨人扱いされている小春の方だ。 「・・・・・・・何がイヤなん??」 「だって、小春といると自分の小ささが際立っちゃうから」 繭が可愛く口を尖らせた。 なんて可愛いのだろう。 なんてあざといのだろう。 繭の言い分が『小さい自分は可愛いでしょう』にしか聞こえない。