ナンパ男との恋~最終章~

「ねぇ、春樹」


「何?」


「何か、誤解されてない?」


「あー、今の子達?
いいよ。いつもの事だから」


「いつもの事って?」


「春ちゃんと出かけた時って
彼女と勘違いされるんだよね。」


「は?」


思わず、歩いていた足が止まってしまった。

けれど・・・


「ほら、行くよ」


そう言いながら
私の腕を引っ張る春樹。


「春ちゃんの事、母親って説明しても
誰も信じないからさ。
もう、好きなように思わせてんの。
まぁ、こんな事
てるちゃんに知られたら
俺、春ちゃんと出かけるの禁止にされそうだから
てるちゃんには秘密ね。
あ、そうそう。広樹も
俺と同じみたいだよ?ははは」



いや、笑えないんだけど・・・



「そういえば、てるちゃんと歩いてた時も
兄弟だと思われてたしね。
ここだけの話だけど、輝ちゃんと出かけた時
ナンパもされてさー
広樹といる時より、女寄ってくんだもん。
その時に、食っていい女と悪い女の判断のつけ方を教えてもらったんだけど」



輝樹ってば何て事を教えてるのよ・・