ナンパ男との恋~最終章~

「それで・・・・?」


「女のツレに家教えてもらって
行って・・・
見つかって今・・・帰ってきたとこなんですけど・・・」



「何もなかったの?」


輝樹の顔を見るけれど・・・


「わりぃ・・・俺
分かんねぇ・・・」


「浮気したかもしれないって事?」


声が・・・震えて
今、自分が
普通の顔をしているのかすら分からないほど
現実じゃないみたいな感覚になる。


「あ、いや。勘違いすんな。
こいつらが来た時
半分脱がされてはいたみてぇだけど・・・」


「だけど?」


「入れ墨見て
引いたんだろ?」


「いえ、引いたっていうか
怖くなったらしくて・・」


「だってさ。だから
浮気はねぇぞ?」


ねぇぞって言われても・・・

もし、入れ墨が目につかなかったら

浮気してたんじゃないんだろうか。


そんな事を考えると

全然、安心なんてできるはずもなく。