「てるちゃん、今日来る?」


小学校入学式当日。


春樹が、起きた早々
輝樹の元へ駆け寄り
目を輝かせた様子で
輝樹を見上げている。


「行きてぇんだけど
仕事があっからな・・・」


そう言いながら
春樹の頭を撫でているけれど


「うん・・・・」



泣きそうに曇る春樹の表情。



「えーっ・・てるちゃん
来ないの!?」


叫ぶように
輝樹に向かって
起きた早々怒ったような表情を浮かべている広樹。



「ごめんな。
その代わり、今日は早く帰ってくっから」



「ほんとに?
じゃあ、じゃあ
お風呂一緒に入れる?」



春樹の曇った表情が一気に
明るくなり
輝樹の腕を掴みながら
必死に答えを待ち


「あぁ、だから
今日は、最後まで
かっこよく頑張れよ?」



「う、うんっ!!」



かっこよく頑張れって・・・・


まぁ・・・輝樹らしい言い方だけど。