ナンパ男との恋~最終章~

「で、できたっ」


「あぁ、じゃあ行くぞ」


10分どころか25分も準備にかかってしまっていた私に何かを言うわけでもなく
私が声をかけるまで
ただ待ち続けてくれてた
こういう何気ない優しさが
やっぱり・・・


好きで仕方がない。


車に乗り


「どっか行くとこねぇの?」


「え?あー・・・」


急に聞かれても
全然頭に浮かんでこない・・・



「何?ねぇの?」



ヤバイ。どこか言わなくちゃ・・・


「か、カラオケとか?」


「却下」



・・・・だよね。



「じゃー、どこでもいいな?」


「うん」


何だか・・・・

出会った頃を
ふと、思い出してしまうような
この雰囲気に
思わず顔が緩み

うれしさがこみ上げてくる。