ナンパ男との恋~最終章~

そして、それから

5時間後の夜中の2時過ぎ。

玄関が開く音と・・・

少し騒がしい声が聞こえて

慌てて起き上がり
玄関の方へ行くと、


健二くんと、去川さん
初めて見る男性1人
そして、輝樹の4人の姿があった。


私の姿を見るなり
少し張り詰めたような空気が
何があったのかを
物語っている気がして・・・



「何があったの?」


輝樹を、ただ
じっと見つめ
そう聞くと


「分かんねぇんだけど・・・
女に拉致られた?みてぇ・・・
だろ?」


そう隣の男性に問いかけ


「はい・・・
先輩、相当酔っ払ってて・・・
隣の女性が・・・
飲めない女で・・・
トイレに付き添うって言って出て行ったっきり
その女が
先輩を車に乗せて
いなくなって・・・
って感じで」



「それで・・・・
どうしたの・・・?」


ヤバイ、何か
変な恐怖と、不安が入り混じって
表情がうまく作れない。


「俺達、全員飲んでたんで・・・
トオル先輩に電話して
車出してもらって探してたんです」


あの時の去川さんへの電話は
この事だったんだ・・・。