ナンパ男との恋~最終章~

「・・・かーたん?
どうしたの?」


春樹が
私の顔を心配そうに
見ている。


いけないいけない。

子供にまで心配させちゃ・・・


必死で笑顔を作りながら


「どうもしないよ?
もう、そろそろ寝ようか?」


「うん」


「じゃあ、みんなで
ハミガキして
寝ようね」


「うんっ、じゃあ
広樹に言ってくるっ」



3人で並んでハミガキをして
お布団に横になって・・・

他愛ない話をしていると
少しだけ

落ち着きを取り戻せた気がする。


けれど・・・

2人から寝息が聞こえ始めると


また不安で、不安で

どうしようもなくなる。


お願い、早く帰ってきて。


何度心の中で

そう願った事か分からない。