ナンパ男との恋~最終章~

何なんだ、一体。

はいはい、飲めばいいんでしょ。
飲めば・・・


・・・・・・・


「春菜、さっきの
うまかったろ?」


ようやく、輝樹が
私の元へ立ち上がり
話しかけてきてくれた。


と思ったら

その一言のみで

また、あの女性の席へ戻ろうとするもんだから・・・・


思わず、引き止めるように
手を掴み



「私も、一緒にいる・・・」


そう言いながら
少しフラつく体を必死で保ち

輝樹の座っている隣へ
腰を下ろした。



「久保くんの知り合い?」


さっきの場所からは
顔が見えなかったけれど・・・


やっぱり、輝樹に近づく女性は

美人な人ばかりだ・・・。


こんな美人な女性に
勝ち目なんてない。

でも・・・でも。


私が力強く握っている手を
振りほどこうとしない輝樹は

私を・・・ちゃんと
好きでいてくれてるのかなと
思ったりもして・・・


思ってるんだけど・・・


・・・ダメだ。自信がない。