ナンパ男との恋~最終章~

そんな美穂さんの言葉を
何を、どう解釈したのか分からないけれど・・・・


「はい、春菜ちゃん」


本日4杯目のカクテルが
健二くんの手によって
私の手に渡されている。


「これはね、店長おすすめって書いてあるから
きっと美味しいはずだよ。
ほら、飲んで飲んで」



やはり、天使のような笑みを浮かべ
言っている事は
悪魔だ・・・。



もう、さすがに限界へと近づいている私の意識は

グワングワンと視界が揺らいでいるわけで・・・・


輝樹は、ずっと同じ女性と仲良く話してるし・・・


あの女性の場所は
私の場所なのに・・・


なんて、もう

醜い感情が
見え隠れしてきているのも


この状況への限界を感じてきてる一つであり・・・



「春菜ちゃん、大丈夫?」


一緒に飲んでいる美穂さんも

私の限界に気づいてきた。



「なんとか・・・はい・・・」


本気で、何とか意識を保っている状況だ。


なのに、なのに・・・・


「春菜ちゃん、これ
先輩が飲んでみろってさ」


「輝樹が・・・?」


思わず輝樹の方を見ると
目が合ったものの
再び女性と話し始めている。