ナンパ男との恋~最終章~

そのままインターフォンを押すと


「はい?」


女性の声が
スピーカー越しに聞こえ



「あの、突然すいません。
久保と言います。
うちの・・・者が
お邪魔してませんでしょうか?」



「はい?」



そんな会話の中でも
春樹が鳴らしている携帯は
スピーカー越しにも聞こえてくるわけで

私の中では

確信へと変わっている。



「お邪魔してますよね?」


「・・・・・・」


「扉壊してもいいですか?」


「・・・今開けます」


その言葉通り
鍵を開錠する音が聞こえ

扉が小さく開き


その隙間から

まだ20代前半じゃないかと思うほどの若い女性が顔を出している。


「すいません、失礼します」


半強制的に、室内へ入る私は

自分を見失いかけてるのかもしれない。