ナンパ男との恋~最終章~

「何だよ、お前かよ。」

面倒臭そうな輝樹に


「輝樹もナンパとか回るんだねー
ナンパなんか回らなくても
女に困らなさそうなのに。
っていうか、こんなとこで見つけるんなら
私の誘い何で断るわけー?」


ふぅん・・・誘われてたんだ。


「俺は、女には不自由してねぇし」


「じゃあ、何で来てんの?」


「こいつの女探し」


「ねぇねぇ、何か
この人、雰囲気が輝樹に似てない?」


「そりゃ、俺の子だし」


「アハハハ、それおもしろいー
そんな大きい子いたら
輝樹が幼稚園とかで作った子じゃん」



大きな勘違いしてると思うけど・・・


一体、この女性は輝樹を何歳だと思っているんだろうか・・・



「そんじゃー、そういう事で」



と、窓を閉めようとする輝樹に


「待って待って!ねぇ、今日こそは番号教えてよ?」


「あ、俺、携帯持ってねぇし。
じゃーな」


「もうっ!!」


さすがと言えばさすがだけど・・・


誘われても、番号聞かれても

断ってくれてるという
変な安心感に

思わずうれしくなってしまっている自分がいる。