ナンパ男との恋~最終章~

「ねぇ、ねぇ、番号交換しようよ?」


そんな女性の言葉に


「俺の好みじゃねぇな」


はっきりと切り捨てるように言う輝樹。


「て、輝ちゃん!?」


さすがに、この輝樹の態度に
広樹も動揺しているようだ。


「広樹、お前の好みなら番号聞いとけよ。
好みじゃねぇなら
他行くぞ」


「え、あ・・・・」


「好みじゃねぇな?
そんじゃ、そういう事で
またね、お姉さん達」



「え!?ちょっ!?・・・・」



我が道を突き進み続けている輝樹は

昔から、まったくと言っていいほど変わっていないらしい。



そのままルートを回り始めた輝樹に



「輝ちゃん!?あれは
ひどくない?」



なんて、輝樹に言っている広樹に
あぁ・・・輝樹に似ていない所もあったんだ。
とか
少し安心を感じてしまう私だけど・・・




「好みでもねぇ女の相手するくらいなら
家で寝てた方がマシだろうが」


「・・・・・そうかな。
たしかに、そうかも・・・」



なぜ納得してしまうんだ、広樹。


思わず大きくため息がこぼれてしまう。