ナンパ男との恋~最終章~

「んで、何の用だって?」


輝樹があぐらをかくように床に座り
女性の顔を見上げるように話しかけている。


「・・・・・・その
奥さんが・・・」



顔を真っ赤にし
さっきまでの女性とは正反対のように
声も小さく、何を話してるのかすら聞こえない。


「奥さんって・・・誰が?」


男が不思議そうな表情を浮かべ
女性に聞いているわけで・・・・



「は?あの人に誘惑されたんでしょ?」


そう言いながら私の方を指差しているけれど


誘惑って・・・一体・・・



「あー・・うん、そうだけど
え?ここの家って・・・
あそこにいる男は・・?」



そう言いながら
広樹と春樹の方を見ながら
女性に聞いている。


「歩?何言ってんの?意味分かんないし。」


「ぷっ・・・アハハハハ
マジかよーあははは」



そんな2人の様子を見ながら
輝樹が大笑いをしているという

まったく緊張感がない状況へと変わってしまっているわけで・・・・