ナンパ男との恋~最終章~

コンビニで買ったごはんを食べながら

春樹は何か言いた気に
私の顔を時折見ている。


「あの、春ちゃんさ・・・」


「んー?あっ、春樹唐揚げあげる」


「う、うん、ありがと」


誤魔化し続けたけれど・・・

結局、運命というものは

本当にいたずらに回っているもので・・・



その日の夜、インターホンの音と共に訪問してきたのは



「歩の女ってあんた?」

「ちょ・・マジ帰ろうよ」

「歩は黙ってて」


隣に住む女性の怒鳴り声と共に
あの男も来ているという
最悪な状況の完成だ。



っていうか・・・


「こんばんわ。どうかしたの?」


隣人とは揉め事なんて起こしたくないというのが本心の私は
穏やかに応答しているんだけど・・・


「いい年して恥ずかしくないわけ?」


女性は興奮気味に
私に食いかかってくる。


けれど・・・


「中入れば?」


輝樹がその様子を見ながら
中へと誘導しているわけで・・・・


誘導されるがまま
女性も男も中へと足を踏み入れ
ソファーに腰掛けている。