ナンパ男との恋~最終章~

そんな事とは知るはずもない輝樹は

仕事から帰って来ると


「あれ?ガキどもが
やけに静かだな?」


静か過ぎる雰囲気に気づき
子供部屋を開けたり
うろちょろと家中を探していて・・・


「春菜、あいつらは?」


探し回って見つからず
ようやく、私に聞きに来たけれど


こういう時に改めて分かる
ちゃんと、子供達を
見てないようで見てるんだなぁ・・・なんて

何だか、うれしくなってしまう。


「んー・・・旅行と花見に・・」


「は?・・・
あぁ・・・また親父達か・・・」


数ヶ月に一度のペースで
こうして旅行に連れて行ってくれるから
私としては助かってるんだけど・・・



「またムダなもんばっか
買い与えてんじゃねぇだろうな・・
ったく・・・甘やかせすぎなんだよ・・」



輝樹にとっては
甘やかせていると思ってるらしく
あまり良い顔はしないわけで・・・


少しだけ・・・

不機嫌になってしまうんだけど。


そんな思いとは別に
私と似たような寂しさも感じてるんだろうなぁ・・・なんて

思ったりもしてるけれど


これも、また
私の胸の中に留めておこう・・。


そんな事
輝樹に言ったら


・・・不機嫌になるの目に見えてるし。