ナンパ男との恋~最終章~

「春菜・・・?」


ほんと・・・何で
こういう時だけ
変に鋭いんだろう。


「ん?どうかしたの?」


平静を装うように
鏡越しにそう言うけれど・・


「何か隠してねぇ?」


鏡越しの輝樹の表情が
不機嫌な顔へと変わってきているのは明らかで・・・


「何も・・・?」


けれど、こんな出来事言えるはずもないわけで・・・


自分に、隙があったからこその結果だという事は分かっているから・・。


必死で隠すしかできない。


「・・・ならいいけど」


納得いかない様子の輝樹を


「ほら、寝よ寝よ」


そう誤魔化すように言いながら
タオルを首に巻いたまま
輝樹の背中を押すように
寝室へ移動し
眠りへとつけた。