「ところで、お姉さんの親は?」


「は・・・?」


「家に一人っぽいから
家族どっか出かけてんのかなと思って」


「あ、何だ。家族ね。
家族は皆さんお出かけで
私は引きこもりってやつで」


「あぁ、なるほど・・・
彼氏とかいないんですか?」


「へ?」


「あーいますよね。やっぱ・・・」


何言ってんだ、この少年は。


唖然としている私に構わず


「キスとかしていいスか?」


「は・・・?」


何?一体 
今何が私の前で起きてるんだ?


なぜか、ソファーに押し倒される形で
私の上には
少年が馬乗りになるようになっていて・・・



「あの、少年
君は大きな勘違いをしてると思うの。
ね?だから、ちょっと
落ち着いてみよう?」



「無理っス・・・
すいません・・・」



「え?ちょ!?っ・・・」

とっさに
両手の手の平を少年だか青年だか分からない男の唇に
押し当てるように
自分の唇をガードしている。