ナンパ男との恋~最終章~

「素直に謝れば許してもらえるんじゃないの?」


「笑いながら言われても・・・」


「ごめんってば」


「いや、もう別れてもいいかなとか思ってる自分もいて
俺、ケンカ嫌いなんすよ・・・」


大きくため息をつき
肩を落とす姿を見てると
微妙に可哀相に思えてきたけれど


「まぁ、浮気したの自分なわけだし
自業自得じゃん?」


輝樹と重なる部分に
厳しい事を言ってしまっている自分。


「自業自得は分かってるんですけど
怒鳴られたり、物投げられたり、叩かれたり
もう・・・嫌っスよ・・・」


「素直に謝れば
もうしないでねって一言で済むかもしんないじゃん」


「無理ですよ。絶対叩かれますもん。
携帯破壊されたし・・・
あーもう、先週買い直したばっかなのに・・・」



それはお気の毒だけど・・・


「そんだけ愛されてるって事で」


好きだからこそ
浮気されたショックをどうすればいいかパニックになるわけだし・・・

今の私からすると、そんなふうに
気持ちをストレートにぶつけられるって
羨ましい・・・。