ナンパ男との恋~最終章~

でも、まだ油断はできない。


「何で・・・ここに?」


そう、信用するのは
理由を聞いてからだ。


「何でと聞かれても、とっさに・・としか言えないんですけど・・
はい、とっさにです・・」


いや、この部屋に来た理由を聞いたわけじゃなくて
何でこうなってるのかと・・ん?あー・・・私の聞き方がいけなかったのか。


「何でかくまって下さいって来たのかと・・・
ケンカか何かですか?」


「あ・・あぁ、そういう事か。すいません。今、理解しました」


いや、聞き方が悪かったのは私だ
そんな謝られても・・・


何か調子狂う・・・


というか・・・・
改めて、こうして向かい合い顔を見ると・・・


「あ、あの・・・
そんな見つめられると・・」


いや、そんな耳まで真っ赤にされても・・・

っていうか・・・

少年だか青年だか分からないけど・・・

たぶん、この男はウソはついてないだろう。

そう、その証拠に




「思いっきり平手打ちされたんですね」



白い肌にクッキリと赤く浮き上がっている
きれいな手の平の形に
堪えきれず笑いがこぼれてしまっている私。