ナンパ男との恋~最終章~

「あれ?広樹
今ごはん食べてるの?」


部屋から出てきた春樹が
あくびをしながら
俺の隣の椅子に腰を下ろした。


「ねぇねぇ、春ちゃん。
一緒にジュース買い行かない?」


「お前バッカじゃねぇの?
ジュースくらい一人で買いに行けばいいだろ」


「広樹には言ってないし」


ったく、マゾコンっていうのは
春樹みたいな奴を言うんだよ。

そう思いながら
輝ちゃんの方を見ると


「俺コーラなー」


そう春樹に叫んでるし・・・


何なんだよ、まったく。



「広樹は何がいい?」


目の前に座っている春さんが
俺に問いかけている。


「俺も行く」


「はぁ?何で広樹も行くの?」

嫌そうな顔で
春樹にそう言われたら

すっげぇムカつくんだけど。



「いいじゃんいいじゃん。
じゃあ、3人で行こ」


ごはんを慌てて口に押し込み
家を出ると


「こんばんわ~」


同じフロアに住んでいる
犬を連れたエロジジイが
舐めまわすように
春さんを上から下まで見て挨拶している。