ナンパ男との恋~最終章~

そんな時、電話が鳴り

「はい!?」


怒り心頭の俺は
そのテンションのまま
名前すら確認せず
電話に出てしまっていた。


「何イラついてんだよ?」


この声は・・・・・


や、ヤバイ。


「健二くん!?
お疲れ様です・・・」


「はははは、どうした?
何かイラついてなかったか?」


「あ、いえ・・すいません・・」


「先輩家にいる?
さっきから電話してんだけど
電源入ってないからさ」


「あー・・たぶん今
風呂かな・・・」


「マジで?じゃあ
あとで電話してって言っといて」


「はい、分かりました」


「んじゃ、また明日仕事でなー」


「はい、お疲れ様です」


やばいやばい・・・

まさか、健二くんだったとは。


さすがに、職場の先輩でもある健二くんには悪態をつくわけにはいかない。

というか・・・・

職場の先輩じゃなくても
あの人に悪態ついて
無傷ですむわけないし・・・

俺が輝ちゃんの息子じゃなけりゃ
とっくに半殺しにされてる気する。