ナンパ男との恋~最終章~

けれど・・・


「春樹!?さっき電話したんだよ!?」


バーガーショップの横を通り過ぎた直後

ショップから勢い良く飛び出し
俺の腕を掴んだ、この見慣れた顔は・・


「あー・・・携帯家に置きっぱだし」


「今日、約束してたじゃん!」


「約束って
会えたら電話するって
言っただけじゃねぇか」


「だから、電話待ってたけどこないから
電話したんだってば」


「だーかーら、お前
俺の言う事、理解できてる?
携帯は家だって言ってんじゃん?」


「な・・・なんで
そんな言い方するの!?
っていうか、
あんた誰よ?」


俺の後にいた春ちゃんに向かって
なぜか敵意むきだしの
この女は、一応
今、彼女という地位なんだが・・



「春ちゃん、無視していいよ」


掴まれている腕を払いのけ
再び歩きはじめると


「な!?春樹!?」


追いかけてきては


「春樹ってば!
ちゃんと説明してよ」

大声で叫び
俺の洋服を破れそうなくらい引っ張っている。