ナンパ男との恋~最終章~

そして・・・・・


「7342円になります」


駄菓子で、まさかの7千円超え・・


「買いすぎちゃったかな・・・
でも、これで
しばらくお菓子買わないでいいもんね」


そう言いながら
幸せそうに微笑んでいる姿を見ると



「俺が払う」


何かしてあげたくなるのは
たぶん、春ちゃんの雰囲気もあるけど
うれしそうな顔を見ると
自分までうれしくなるという
不思議な感覚があるせいだろう。


「え、い、いいよ!?」


慌てたように断るけれど


お金を出そうとする春ちゃんの横から
店員に1万円札を渡した。



「春樹、ほんとにいいって!
今日、全部お金出してるじゃん。
私なんかに遣うより
彼女とのデートに遣う方がいいってば!」


ほら、また
こんな事言うし。


「俺がいいって言ってんだから
いいんだって。
ほら、行くよ」


「え、あ。うん」



買い込んだ駄菓子を
大きな紙袋に入れてもらい
店員から受け取ると
店を出た。