ナンパ男との恋~最終章~

「お待たせ致しました。
ご注文のお品はお揃いでしょうか?
ごゆっくりお楽しみ下さいませ」


生クリームたっぷりの
パンケーキの登場だ。


見てるだけで
胸焼けが増してくる。


「春樹?どうしたの?
すっごいフワフワでおいしいよっ」


ほんの数十分前に
生クリームたっぷりの
クレープ食ったはずなんだけど

春ちゃんの腹の中は
一体どうなってんだ。



コーヒーで流し込むように
3口目までは食った・・・。


が、それからが
口に運ぶ勇気というものがなく


「春ちゃん、食べる?」


美味しそうに完食直前の春ちゃんに
念のため問いかけてみた。

まぁ・・・さすがに

こんなに食えるはず・・は・・・



「いいの!?食べるっ
春樹ってば
ほんっと優しすぎて
もう・・泣きそう」


え?いや・・・ほんとに
涙目になってんだけど・・・


っていうか、食えるのか?!


食うのか!?


驚く俺の前から
パンケーキの皿を引き寄せると

幸せそうな表情で
頬張っている。