ナンパ男との恋~最終章~

「春樹くんは・・・
今からどこか行くの?
何時のバス・・・?」


「へ・・!?」


あ・・・そっか。
ここ、バス停じゃん。


「いや、ちょっと
人待ちで」


「え?そ、そうなんだ。
そうだよね。
彼女とかいるの当たり前だもんね」


顔を真っ赤にして
声が上ずっている。


やばい、何か面倒だな・・・



「あー・・・まぁ・・・」



「な、長いの?」



長い?あー・・・彼女との付き合い期間って事か。

彼女っていう特定の女いないんだけどなぁ。


・・・どう答えるかな。



答えるべき事を考えてる所で


「ごめんごめん、話長くなっちゃった」


ババアに捕まってた春ちゃんが
ようやく来た。


「ごめん、来たから
行くわ。
またね」


「・・・・・・」


何か言いたげに見上げる女に気づかない振りをし

春ちゃんの背中を押すように
その場を離れた。