「ほら、早くしねぇと
あのガキどもが
邪魔しに来んぞ?」


その言葉に思わず
顔を上げ
輝樹の方を見てしまう私は

本当に、どうしようもない・・・。


そして、


顔を上げたと同時に
輝樹からの少し乱暴なキスは
やっぱり・・・

気持ち良くて・・・



「何?誘ってんの?」


無我夢中すぎて
輝樹の首に手を回してしまう私は

そう言われてしまうのも
無理はないわけで・・・


「そ、そんなわけないじゃんっ!」

とっさに離れて
目をそらすけれど
表情を隠すことが苦手な私には
誤魔化す事ができず


「エロイ顔しやがって。
ガキどもが寝たら
可愛がってやっから
おとなしくしとけよ」


そう笑っている。


そう・・・そんな日に限って・・・



「かーたん、広樹が
先に寝ちゃった・・
眠れないから
隣でお話して?」

いつもは
子供部屋のダブルベッドで
2人仲良く同時刻に寝ているはずなのに
こういう日に限って


甘えんぼの春樹が
なかなか寝てくれず・・・


深夜12時を回り
ようやく寝てくれたけれど・・・


寝室へ行くと、
輝樹も寝てしまっているという
予想通りの現実に
思わず
小さなため息がこぼれてしまった。