ナンパ男との恋~最終章~

亮くんが席を立つと


「悪かったな」


そう男性に一言言い
立ち上がろうとする輝樹に


「いえ・・・あの・・」


おどおどした様子で
話かけた。


「あ?何?」


「少し、話とか・・・」


「は?」


「あ、その・・・
久保くん、俺の事知らないと思うけど
俺、知ってて・・・
少し話ししてみたくて・・・」



「あー・・・」



少し困った様子で
考え込んでいるけれど
さっきの事で申し訳なく思ったのか



「じゃあ、飲み物持って来る」


そう言いながら
飲み物を取りに行こうとすると、


「あ、俺が持ってきます!」


張り切ったように立ち上がり
残された輝樹は


「何だあいつ・・・」


困ったように頭をかきながら
その場に、再び腰を下ろした。