いつもの通学路を1人で帰る。


コツコツとローファーの音が耳に残る



…もし、私が人を信頼できるなら

私はこうやって1人ではないのかな?


なんて考えてしまう。


でも、どうやっても


どうしても


私が人を信頼するなんて無理だ。




「それなら違う世界に行ってみる?」



「え?」



突然、聞き覚えのない声がした



「この世界はおもちゃ箱なんでしょ?」



私の前に現れたのは

着物のような変な格好をした
男の子だった



「誰?」



私は身を構えると睨みつけるように
男の子を見つめた