先生と呼ばないで【完】




…しかしそこには誰もいなくて。



確かに音がしたのに。


急に背中が寒くなってきた。


「ヤダ…ちょっと…誰かいるんでしょ…?」




真っ暗な視聴覚室はシーン…といている。




「おーーい!誰かーー!ヤッホーーー!!!」




視聴覚室の中に足を踏み入れたものの、怖くなって帰ろうかと踵を返したとき。




「ぷっ………」



笑い声がした。




「…誰かいるの!?」



その声に、ムクリと誰かが立ち上がった。


暗いけどそれが誰なのかすぐにわかった。



「八神君っ!!」



「センセー…うるさい」



寝ぼけ眼で頭をかいている。


床に寝ていたんだろうか。




「こらっ!そんなとこで何してんの!?」



「睡眠」



「信じらんないっ…」



「いいじゃん、まだ朝だよ?寝かしてよ」



八神君は口に手をあててあくびをしている。

私はカーッと頭に血が上った。