そして、私はこの迷路みたいな道を歩き回った。



……うん。普通に疲れた。




何だよ…本当に。こんなの…不可能に近いわ~っ…



……ってか、ここ、どこっ?!




もうやだ…足痛いし。諦めようかな…ここが何処かも分からないしっ…





「っもう!何処ーっ?!風間くんー!」




誰もいなくシーンとしたこの空間で私は叫んでいた。大きな独り言だなぁと自分でも思う。




「風間くん……出てきてよー!!!」




「…………あ」




「…………あ」





2人の声が重なった。何故かって?そこにいたのは、間違いなく、風間くんだったから。





「み、見つけた………っ」




嘘っ?!ありえない…こんな迷路の中で。



「な、なんでここにっっっ!………」




私は驚きを隠せず、風間くんによく分からないことを聞いていた。




「えっ……何でって聞かれても……」




うん、その通りですよ、風間くん。普通何でいるの?とか聞かないよね。



可愛い普通の子ならさ、『風間くんっ!ありがとうっ!』とか言うかもだけど…。私にはありえない話だ。