あのときは、本気で焦った。




もうどうすればいいか分からなくて、気づけば、ことねを抱き上げて走っていたんだ。




その時、近くにいた、ことねの友達らしき人に、「もしかして、風間さん?」と聞かれた。




「そうだよ」と答えると、その女子は、「へっえ~♪」と楽しそうにニヤニヤしていた。



何だ?何で俺のこと・・・・・



俺はそう思ったけど、質問する暇もなく、ことねを部屋に運んだ。




部屋のベットに、ことねを寝かした後



俺は、保健室の先生のところへ行った。




先生は、「なにか冷たいものをあげてください。それから様子を見て、また悪くなったら、報告してください。」と言った。



風邪か?



ちょっと安心した。