呪われた碧眼人形

一方、愛子は佳奈と紗央莉と別れた後、奥の部屋に向かってずんずんと進んで行った。

愛子は佳奈と紗央莉の行動が信じられなかった。

なぜフレッドとは関係ないことができるのか愛子には不思議でならなかった。

一番奥の部屋に着くと愛子は期待しながらゆっくりとドアを開けた。

ドアはギギッと重い音が鳴って開いた。

部屋の中にはたくさんの棚があった。

棚に並べられているのはフレッドではなくメアリーだった。

愛子は恐怖を感じた。

メアリーはすべて首がだらんと下がっており、下を向いていた。

呪われた西洋人形がずらっと並べられている様子は愛子を震えあがらせた。

「私はあなたたちのせいでずっと怖い思いをしてきたのよ。」

愛子はメアリーたちに向かって叫んだ。

その瞬間メアリーの一体が首を上げてメアリーを睨んだ。

そしてすべてのメアリーがいっせいに首をあげて愛子を睨んだ。

愛子は怖くて逃げ出そうとした。

しかし、ドアは閉まっており鍵がかかったように開けることは出来なかった。