翌日の学校の昼休みで愛子は昨日、紗央莉の父から聞いたことを紗央莉と佳奈に伝えた。

「へぇ、そんなことがあってメアリーは女の子たちを呪ってるんだ。」

佳奈がまるで感心するように言った。

「でも恋人のためにたくさんの人を呪うってロマンチックじゃない。」

紗央莉の言葉に愛子がすかさず反論した。

「何がロマンチックよ。おかげで私は被害にあってるんだから。」

「ごめんごめん。でも呪われてる理由はわかったけど、呪いを止めるのは廃墟へ行かないといけないんでしょ。大丈夫？」

紗央莉の心配に愛子は答えた。

「大丈夫。紗央莉の父親もついてきてくれるから。」

「でも本当に二人だけで大丈夫？私もついて行ったほうがいいかな。」

佳奈の言葉に愛子が答えた。

「大丈夫だって。佳奈と紗央莉に迷惑はかけたくないの。」

しかし、佳奈が反論する。

「でも、香織が亡くなったのも私たちにも責任があるんじゃないかって思うの。お願いだから
ついて行っていい？」

「わかった。佳奈もフレッドを探すの手伝って。」

愛子が承諾してくれたことに佳奈がほっとした。

今まで二人の話を聞いていた紗央莉が口を開いた。

「それなら私にも責任はあると思うんだ。私も一緒に行っていい？」

「いいよ。大勢のほうが心強いと思うし、きっと早くフレッドを見つけだせると思うから。」

こうして三人はおもちゃ会社ドリームトイの廃墟へフレッドを探しに行くこととなった。

これから多くの困難が待ち受けてるとも知らずに。