「そうだったの。」

紗央莉が驚いたように言った。

「もっと早く言ってくれても良かったのに。」

佳奈が言った。

「だって二人とも西洋人形の呪いなんて言っても信じてくれそうになかったから。」

愛子は二人に訴えるように続ける。

「今までとても怖い思いをしてきたんだから。」

「ごめんなさい。なにも知らなくて。」

紗央莉が言った。

「香織もきっと、愛子と同じように怖い思いをしながら死んだのかもしれないわね。」

佳奈が言った。

「今度、私のお父さんと会ってみたら？もしかしたら西洋人形の呪いについてなにか分かるかもしれないよ。」

「そうね。」

紗央莉の提案に佳奈が賛成した。

ここで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

愛子は今までのつっかえてたことを話してすっきりしたようだった。

一方、紗央莉と佳奈は西洋人形の呪いが本当にあるかもしれないという恐怖心でいっぱいだった。