呪われた碧眼人形

「西藤のことだが、残念ながらお亡くなりになった。」

本郷先生から香織の死が伝えられたのは

その日の終礼でのことだった。

クラスの女の子からはすすり泣く声が

聞こえてきた。

クラスは重い空気につつまれていた。

高校生が人の死に直面することは

実はめったにないことかもしれない。

紗央莉も佳奈も目に涙を浮かべていた。

友達の死別を受け止めているようだった。

愛子ももちろん香織の死はとても

辛かった。

しかし、愛子には悔しさもあった。

自分の友達が西洋人形の呪いによって

殺されたことだ。

昨夜の夢を思い出すと怒りが

立ちこめてきた。