「どうして!?」

愛子は驚きの声をあげた。

捨てたはずの西洋人形が窓に

へばりついていたのだ。

愛子の家は一軒家の二階建てで

愛子の部屋は二階にある。

この点からも不気味な状況であることが

うかがえた。

愛子はとにかく不気味でしかたがなかった。

西洋人形をこのまま放置するわけにも

いかない。

愛子は気味が悪い気持ちを抑えながら

さっさと西洋人形を家の中に

取り込んだ。