呪われた碧眼人形

西洋人形がもの悲しそうな目で

愛子を見つめていた。

そして、唐突にしゃべりだしてきた。

「なぜ、死なない。」

女の子用の人形とは思えないほど

低い声だった。

愛子は怖くてたまらなかった。

「運が強すぎる。お前にはきっとなにかある。」

愛子は混乱した。

自分になにか特別な力があるのだと

いうのか。

愛子は今の状況を見つめ直した。

確かさっきまで体育の授業を

受けていたはずだ。

その時に後頭部に大きな衝撃が

はしった所までは覚えている。

愛子はハッと気付いた。

今、自分は夢の中にいるのではないか?