足を痛めている紗央莉の父は車で休んでいた。

紗央莉は父に向かって単刀直入に尋ねた。

「昔、ここで火事はなかった?」

「一回だけあったかもしれないな。ただ、早急に消火器で消火したから部屋1つで済んだけど。」

「火事の後、部屋はどうなったの?」

「何も使われなくなったな。」

「火事の前は?」

「物置だったはずだ。確か、余った在庫を入れていたはずだ。」

そこで紗央莉の父がしまったという顔をした。

「その時にフレッドは全焼したかもしれない。」


紗央莉と佳奈は落胆した。