「まずは、服決めよっか?」

「そういうことは、咲に任せるよ。」

"そう?"と小さく返事をして、咲はお店の服を見始めた。

[うわっこんな派手な服、私なんか絶対無理だな...]

そんなことを思いながら服を眺めていると、咲が服を持って話しかけてきた。

「みずき、これは?」

「わぁ~...!」

みずきが持っていたのは、白いワンピース。

裾や袖は花柄のデザインで、とてもかわいらしい服だった。

「みずきはこういうの似合うと思うんだよね~。」

「そ、そうかな。でも、これすっごく可愛い..!」

「じゃあ、これ試着してみなよ。」

「はーい。」



個室に入って着替える。

「みずき~できた?」

「うん..。」

ゆっくりと個室の扉を開ける。

「どうかな..?」

「うんうん!さっすが私だわ~似合ってるよ!」

咲はそう言って大きくうなづいた。

「あ、ありがと。私、これにするね!」

私は急いで着替えて、ワンピースを買った。


それから咲について行った場所はメイク売り場。

メイクなんてしたことない私にとっては、眩しい場所だった。

「みずきは、あんまりメイクしなくても顔立ち良いから、口元とか目の周りをちょこっとやるだけでいいと思うんだ~。塗りすぎてもダメだしね~。」

「は、はぁ...」

咲の言っていることがイマイチわからなくて、私は曖昧に返事をしていた。

それに気付いたのか咲が、説明するのをやめてため息をついた。

「ったく、全然分かってないでしょ?」

「うん...。」

「しょうがないな~ここは私に任せて。」

「ごめんね、咲。」

「いいよ。私がみずきをもっと可愛くしてあげる!」

そう言うと、咲は目を輝かせながらメイク道具を選びに行った。