お母さんからの手紙を読み終わった私は未だに信じられなかった。


あの約束は、太陽君とのものじゃなかった。









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「絶対、結婚しようね」


「うん!」


「俺絶対にひなたのこと幸せにするから」


「・・・うん!!」


「この約束はアイツにも秘密だよ」


「分かった!・・・忘れないでね?この約束。私のこと絶対にお嫁さんにもらってね?」


「当たり前だよ。俺は一生この約束を忘れない。何があっても」


「嬉しい・・・!大好きだよ!」


「俺も大好き」


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そして一気に広がるあの時の記憶。


どうして私は勘違いしていたんだろう。




あの時に私の目の前にいたのは・・・。




ゆっくりと手紙から視線を咲夜へとうつす。



「・・・どうだった?ひなた」



心配そうに私の顔色を見る咲夜。


あの時、あの場所で私と結婚の約束をしたのは咲夜。


あなただ。