「やっぱり寝坊か」


「やっぱりってなんだよう!」


「あははっ二人は変わらないなぁ」




三人揃って銀色の道を歩く。

私の右隣が咲夜で、左隣が太陽君。


これも昔と変わらない。



「喫茶店でも行く~?♪」


「太陽と食べ物屋とか行くと金がいるから俺は嫌だ」


「えっ!!僕だってお金くらいあるし!別に咲夜に奢ってもらおうなんて思ってないもん!!」


「お前の魂胆は見え見えなんだよ」


「いいじゃん咲夜。私もちょうど喉乾いてたし行こうよ喫茶店」





咲夜は私の言葉を聞いてしぶしぶ喫茶店を了承してくれた。


嬉しいのか太陽君が隣で口笛を鳴らしながら歩いている。


「ん?なぁにひな。僕の顔に何かついてる?」


「あっ・・・ううん!」


「変なひなー笑」




喋り方もあまり昔と変わらない太陽君。

でも明らかに声は変わった。


男性にしては少し高めだけど、明らかに低くなっている。



咲夜はめちゃくちゃ低くなっちゃったけど。

それでもずっと傍にいたから違和感なんてなかった。



他に変わったところはないかなって思わず探してしまう自分。


・・・太陽君は太陽君なのに。

必死に会っていなかった月日を私自身が埋めようと頑張っている気がする。