あたしのトナカイくん

「さんきゅ、アヤミ。ありがたくもらっとく」

「ふふふ。いーえー」

「ひゅーひゅー!」

「ほんとうっせぇぞおまえら……」



彼らは散々戸波くんとアヤミちゃんを冷やかした後、カラオケルームに入って行った。

残されたあたしと戸波くんの間に、なんだか気まずい雰囲気が流れる。

……いや。気まずい、だなんて思っているのは、きっとあたしだけだ。

相変わらず涼しい顔で仕事を続ける戸波くんの横で、あたしはうつむきながら、ぎゅっと両手を握りしめる。


……何やってるんだろう、あたし。

戸波くんの元カノは、ふわふわしてて、かわいらしい感じの子で。

それに比べてあたしは、サバサバしてるとかよく言われるし、全然、女の子らしくないし……。

あんな、バレンタインのチョコなんて、作ってくるんじゃなかった。

浮かれて、戸波くんと付き合えたところで……きっとすぐ、あたしなんて幻滅されちゃうんだ。