小さな窓から夜になったのを確認して、 そっとドアを開けた。 「…………おいっ……ぐぁっ!!」 『はぁ……』 ドアの外の見張りを思いっきり殴った。 「……逃げたぞ!!!!!」 どこかからそんな声が聞こえた。 まだ見張りがいたのか。 あたしは建物の外に走って逃げた。 『はぁ………はぁ………』 方角も分からない暗闇の中を走った。 「……おいっ、いたぞっ!!!」 『………チッ』 かなり走ったのにしつこい。 あっという間に20人ほどに囲まれた。